介護で大切な体位変換とは

介護する際、体位変換はとても重要なサポートになります。例えば自分で寝返りをできない利用者への介護は、体位変換を行わないと床ずれになってしまうだけでなく、血流が悪くなり心臓や肺などにも負担をかけてしまいます。この他にも、ベッドからの移動介助時などさまざまなサポートをする際に体位変換を行う必要があります。

体位には、大きく分けて立っている状態の立位、座っている状態の座位、寝ている状態の臥位の三種類があります。その中でも座位と臥位は細かく種類があります。座位の細かい種類は、仰向けで少しだけ上半身を起こしている状態の半座位と足を伸ばして座る状態の長座位、ベッドからの移動介助をする際にとってもらうことの多い姿勢で、ベッドや椅子の端に足を下して座る状態を端座位、椅子にしっかりと座ってもらう状態を椅座位といいます。臥位の種類は、仰向けになる仰臥位、体を横向きの姿勢にする側臥位、顔以外をうつぶせにする伏臥位があります。

介護スタッフは多くの体位を組み合わせてシーンに合わせたサポートを行う必要があります。体位変換を行う際は、きちんと声をかけながら、ベッドの高さを調節したりと利用者の負担を減らせるよう工夫をしなければなりません。また、体位変換は力加減もポイントで、力任せに行ってもいけません。利用者のペースに合わせて、利用者自身にも協力してもらいながら行うことが重要です。初めは大変に感じることもありますが、徐々にコツを掴むことで利用者はもちろん、自分自身の負担も減らせるでしょう。